ビーチクリーンで拾うゴミの分別は?

海岸で拾うゴミの分別。私たちが普段生活している中で行っている分別方法とは少し違うこともあります。 たとえば、「タバコは燃えるゴミ? 砂がついて汚れたペットボトルは再生できるの? 木屑に絡まった釣り糸が取れないんだけど。 鳥の死骸はどうしたらいいの???」などなど。 いったいこれはどう分別したらいいの?と、ビーチクリーンをしながら疑問に感じたことはありませんか?
大磯町の環境美化センターに問い合わせてみました。

我々の生活から出るゴミの種類も多様です。 全部で8種類の区分けがあり、またその中でも枝分かれしています。


基本的にはこの表の示す通りなのですがこれは家庭から出るゴミを分別する際のものです。 しかしビーチクリーンをしていて拾うゴミは必ずしも家庭のゴミとおなじ物ばかりではありません。 また普段は資源ゴミとして回収されているものでも、海に落ちていると砂や塩水がついているということでまた違った処分のされ方をするものもあります。

ビーチにあるゴミの中で分別に困るものをあげてみました

木や草、海草、大きな流木などの自然物
   
台風や低気圧の通過後に漂着するこれらのものも、見た目にはあまりきれいなものではありませんが、木や海草を持ち上げてみると、そこには虫やカニの子などの生物がいて、それを住みかにしたり、食物としていたり、又砂浜に生えるハマヒルガオなどの養分になったりするので
出来るだけそのままにしておくのがいいと思います。


砕けて細かくなったプラスティック

これがかなり量も多く、拾いにくいのでたちが悪い物です。。 基本的にはプラスティックなので、リサイクル出来ないプラスティックゴミになります。


プラスティック製品(ロープやビニール袋)、それらとからんで取れなくなった自然物や発砲スチロールなど


たいていが水を含んで重くなった木や枯れ草などと一緒になっている場合が多いこれらのものですが、。出来るだけ手で取って自然物プラスティックを分ける必要がありますが、すべては無理なので、大きさの中にどれくらいのプラスティックが含まれているかで判断してくださいとのことです。
プラスティックが多い場合はリサイクル出来ないプラスティックゴミ
プラスティックが少ない場合は燃えるゴミ
発砲スチロールは燃えないゴミ



タバコの吸殻 
自治体によっても差があるようですが、
大磯ではタバコの吸殻は燃えるゴミとして処分しています。
                  



動物の死骸

結構あるのが魚や鳩、たまに他の動物の死骸です。
犬や猫については一般廃棄物扱い(普通のゴミ扱い)になるそうですが、その他の家畜については保健所を呼ばなければならないそうです。 しかし木や草等の自然物とおなじように、あまり大きなもの出ない限り、動物の死骸についても自然物として砂浜の養分として捉えてもいいのでは無いでしょうか。その際には砂を少し掘って埋めてあげたらいいと思います。


巨大な流木

太さが5センチから10センチ以内の木については長さ50センチまでに切り、太さ20センチ以内の束にしてしかも乾いた状態でなら燃せるゴミとして出せるそうです。 しかしそれ以上大きいものについては粗大ゴミ扱いになってしまいます。 美化センターのお話では大きいものは浜にしばらく置いて朽ちるのを待って欲しいとのことでした。大きなものは美化財団に報告して回収してもらうようにしましょう。


ペットボトル、ビン、缶


これはペットボトルリサイクル協議会と帝人に質問をしていますが、回答待ちになっています。 しかし、協議会発行の資料を見ると、再生できるペットボトルの条件はかなり厳しく、汚れていたり、砂やタバコが中に入っているともうそれはリサイクル資源としての価値はなくなってしまうとのことでした。その際は汚れたペットボトルは燃えないゴミ扱いになってしまいますこれはビンや缶においても同じルールです
タバコの吸殻は普段から吸殻にいれて処分しましょう。


タイヤ、家電など大きなもの



大きなものは粗大ゴミとして集め、今までどうり、回収してもらっています。
動かせないものは無理をしないでそのままにしておきましょう。美化財団に報告をして、回収してもらうようにしましょう。 体を痛めることにもなりかねません。



多数のものが生活から出たものですが、河川流出ゴミが多くを占めているようです。タバコの吸殻などでも、道端から河川へ、最終的に海へという長旅を経たものもあるのではないかと思います。 河川を守ろうとされている団体の方々のお話を伺う機会もあり、河川クリーンにも参加していますが、川のゴミは海が比較的きれいな冬場に多く、流量が増える夏場は多くがながされ、海にでるのではないかとのことでした。 ゴミの内容も似通ったものが多いと思いました。

ビーチクリーンをする上での装備や気をつけることなど


ビーチクリーンは、家の掃除もそうですが、重いものを運んだり、立ったりかがんだり、時として大変な重労働を伴います。 また、拾うゴミの中には、鋭利にとがったものなどや、ガラスの破片、さびた鉄など、危険なものも多数あると思います。 できれば軍手をつかったり、ゴミをつかむはさみなどを使ったりして、体にかかる負担や危険をなるべく減らすようにしましょう。
また、暑い夏や寒い冬の盛りなどは、決して無理しないようにしてください。

ビーチクリーンは、会長の言葉にあるように、気持ちの現れでもあると思います。 仕事やいろいろな都合などでビーチクリーンに参加することができなくても、いろいろな形での気持ちの現れがあると思います。現代社会で生活する上でゴミを出さないのは現実的に難しいことなので、普段から減らすように気をつけたり、出すときは分別に気をつけるなど、そういった気持ちが大事なことのひとつではないかと思います。